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年取ると古典が好きになってくるんだな

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今まで何度も何度も「そろそろ、たしなんでみる時期なんじゃないのか」と思いつつも、なんとなーく腰が引けて避け続けているものって、ありませんか。

フロイトとかユングとかスターリンとかチェバゲラなどなど、歴史的に有名な心理学者・精神分析学者・政治家・革命家なんかの著作や伝記も気になるところですが、本屋さんで手に取ってぱらっと捲ってみるだけで白目になる。

なもんで、これらは一生たしなまない気もする。っていうかそういう人たちはもうwikiでいい。

私が折に触れて「そろそろたしなみたい…」と思うものの代表例は、旧約聖書、新約聖書、そして、ギリシア神話とシェイクスピア(含む昔の劇作家)です。

しかし先日、本屋さんで新潮文庫のハムレット本を手に取ってみたんですけど、戯曲ですから、小説っていうか、脚本じゃないですか、あれ。

「うわあ…全然読む気しねぇ…」

2秒で閉じたよね。

で、なんかもっとこう、親しみやすいやつはないのか?とAmazonでリサーチした結果、好評だった阿刀田高さんの「ギリシア神話を知っていますか」と「シェイクスピアを楽しむために」という、言わば「入門書」のような本を買ってみたのです。

ていうかこの阿刀田高さん、「小説家」として膨大な数の作品を出しているだけでなく、世界各国の名だたる古典にも明るくて、そのラインナップはご覧の通り。

ギリシア神話を知っていますか
アラビアンナイトを楽しむために
あなたの知らないガリバー旅行記
エロスに古文はよく似合う 私の今昔物語
旧約聖書を知っていますか
新約聖書を知っていますか
ホメロスを楽しむために
シェイクスピアを楽しむために
阿刀田高の楽しい古事記
私のギリシャ神話
ものがたり風土記 正続
コーランを知っていますか
私の聖書ものがたり
チェーホフを楽しむために
やさしいダンテ〈神曲〉
プルタークの物語
イソップを知っていますか
源氏物語を知っていますか



情報量どうなってんの?

ていうか容量どうなってんの?

テラ?

と思うジェネラリストぶり。


そんな阿刀田高さんの著作二冊を買い、ゆるっと平行して同時に二冊読んでたんですが、個人的にはギリシア神話のほうが好き。っていうか、ギリシア神話、面白い。

文献によって登場人物の呼称や、エピソードのディティール・解釈が微妙に違っているようなので、私が触れるのは「一例」だと思っていただきたいのですが、例えばアドニス(wikiではアドーニス)の話。

アドニスとは

美と愛の女神アプロディーテーに愛された美少年。フェニキアの王キニュラースとその王女のミュラーの息子。長母音を省略してアドニスとも表記される。(by wiki)

wikiでは「アプロディーテー」になっていますが、アプロディテ、アフロディーテー、アフロダイティなどとも表記されるアフロディテは、「愛と美と性を司るギリシア神話の女神」。ローマ神話では「ヴィーナス」と呼ばれていて、こちらのほうがきっと馴染みがあると思います。

余談ですが、阿刀田高さんの「ギリシア神話を知っていますか」によると

ギリシア神話とローマ神話は、本来は別個のものであったが、ローマ文化がギリシア文化の影響を受けて発展しているうちに、この二つの神話は融合し、渾然一体となり、分ちがたいものとなってしまった。わずかに神々の名前だけにギリシア名とローマ名の区別があるだけーーそう説明しても過言ではあるまい。

だそうで、更には

英語やフランス語では自国語風の読み方で読んで用いている場合が多く、その影響を受けて日本でも、ローマ系の名前のほうが馴染みが深いのではあるまいか。

とのことです。

なもんで、私、ルーベンスの「パリスの審判」という絵画で、アフロディテの存在は知ってたんですけど(「パリスの審判」概要)、「アフロディテ」=「ヴィーナス」っていうのを今回初めて知ったんですよ。ほかにも、最高神である「ゼウス」が、ローマ系だと「ジュピター」であることを初めて知りましたし、「ネプチューン」=「ポセイドン」だというのも初めて知って、いやはや勉強になります。


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Peter Paul Rubens:「パリスの審判」



話を戻しまして「アプロディーテーに愛された美少年」と書かれているように、逆から見るとアフロディテはアドニスに恋をします。そしてそれにはきっかけがあるのです。

アフロディテの息子は「エロス」という愛の神。
ギリシア神話だとエロスですが、ローマ神話だと「クピードー」に当たり、クピードーとはすなわち、「キューピッド」のことなのですよ。エロス=キューピッドってのも私はじめて知りましたからね。

アドニスは神話の中でも「美しい少年」として登場していて、欧米社会では「美少年と言えばアドニス、アドニスと言えば美少年」というような共通認識があり、現在の言語習慣の中でも「アドニスのよう(に美しい)」といった表現が用いられているそうです。

アドニスの美しさは神々の耳にも入り、美と愛の女神であるアフロディテもそれを聞きつけ、そしてその美しさを認めはしたものの、「恋に落ちる」にまで至ったのには、アドニスの美しさだけでなく、別の理由もあるのです。

先にも述べたアフロディテの息子エロス=キューピッド。
キューピッドと言えば、「キューピッドの矢」があまりにも有名ですが、なんとこの矢が、アドニスを見つめていたアフロディテの胸をかすってしまい、そしてアドニスに恋をしてしまうのです。

ギリシャ神話の中では年齢差に拘泥しないのが暗黙の了解だそうで、「そりゃねえだろ」ってくらいの年齢差でも普通に男女が恋愛関係に陥ってるんですけど、こと、アドニスとアフロディテに関しては、阿刀田さんの解説によると「アドニスが若すぎてアフロディテの愛を受け入れることが出来なかった」のだそう。

しかしまあアフロディテはアドニスが愛しくてしょうがないですから、「危ないときにはすぐに私を呼びなさい」と、そんな感じのことを言って見守る立場を取っていたんですね。

しかし、アドニスは狩猟が大好きで、ある日猪を追っていた際に、投げた槍が急所をはずしてしまい、反撃してきた猪に突き殺されてしまうんです。

アフロディテはアドニスを生き返らせて欲しいと冥界の王に頼みにいくのですが、一度奪われた命は戻らず、しかし「せめて花の姿に託して1年のうちの数ヶ月は地上に蘇らせてやろう」と王が便宜を図り、息絶えたアドニスの血から、赤い花を咲かせます。

アドニスのように可憐で、風が吹くとすぐに散ってしまうその花は、儚い散りざまにちなんで「風(アネモス)の花」とされ、それがこんにち私たちが目にしている「アネモネ」となりました。
さらに、アドニスの死を悼んだアフロディテが流した涙は花と化し、それが薔薇になったのだそうです。



へぇーーーーー



って感じでしょ。


最初のwiki引用文に

美と愛の女神アプロディーテーに愛された美少年。フェニキアの王キニュラースとその王女のミュラーの息子。長母音を省略してアドニスとも表記される。(by wiki)

ってあまりにもさらっと「フェニキアの王キニュラースとその王女のミュラーの息子。」って書かれていて、さらっとしすぎてて見逃しそうなんですけど、この文脈が意味するところ、分かります?

"フェニキアの王キニュラースとその王女のミュラー"ってことは、フェニキアの王キニュラースとミュラーって親子なんですよ。つまるところ、アドニスは近親相姦で生まれた子どもなんですよ。ねえちょっとwikiさらっとしすぎてない?w

しかし、この関係はキニュラース王が望んでいたことではなくて、娘のミュルラ(wikiだとミュラー)が父親に恋をしてしまい、顔と身分を隠して王と褥(しとね)を共にするんです。
だけどある日、王がミュルラの顔を見てしまい、そこで初めて自分の娘と寝ていたことを知るんですね。

今も昔も神話の中でもやっぱり近親相姦って言うのは禁忌事項で、ましてや国を治める王様が禁忌を犯すなんて面目が立たないので、キニュラースは娘のミュルラを殺そうとするんですけど、ミュルラは逃げて生き延びるんです。

アラビアまで逃げた彼女は、逃げ延びた地で自分の罪を懺悔して、「もとより天界に入る望みは持ちませぬ。どうかこの地の果てで人の世にも黄泉の国にも属さぬものとして生き続けとうございます」と祈りを捧げ、その祈りは神に届き、 ミュルラはその姿を没薬(もつやく)の木に変えられます。

やがて、その木に猪がぶつかり、裂けた中から生まれてきたのがアドニス。

そこから始まるのがアドニスとアフロディテの話なわけです。

ハイハイきたよこれ。

没薬は、聖書の中だと、キリストが誕生したときに東方の三博士から贈られたものの中に入っていて、このエピソードはアロマテラピーの歴史では必ず触れられます。

没薬から抽出された精油は、使う使わないは別としても(使ったことない)、存在としてはアロマの中では非常に有名なんですね。

別名を「ミルラ(もしくは「マー」)」と言って、殺菌、殺微生物作用があるため、内臓を取り出した後に、このミルラやシダーウッドを詰め、腐りにくくしていたことから、古代エジプトのミイラ作りに用いられてたそうで、「ミイラ」というのは「ミルラ」が転じて生まれた言葉なのです。

ミイラの語源はミルラであり、ミルラの語源はミュルラだったんですねー。

ね。ね。面白くないですか?笑


そもそも、私がなんで旧約聖書、新約聖書、ギリシア神話、シェイクスピアを読んでみたいって思ったのかと言うと、それらをモチーフにした絵画がたくさんあって、絵画とその背景を線で結びたかったからなんですね。

たとえばオフィーリアをモチーフにした絵画。



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John Everett Millais:「オフィーリア」



私が知ってたのはジョン・エヴァレット・ミレーのオフィーリアですが(って言っても画家の名前までは覚えてなかった)、「ハムレット」を知らなかったら「ふーん」止まりで、だけどハムレットを知っていたら「ああ、これがあのオフィーリアなのね」とか、あるいは、「この画家はこんなふうにあれを解釈したのねー」とかって、点と点が像を結んだり、「なるほど」があったりするじゃないですか。

あと今回触れたアドニスとアフロディテの神話にしても、「ヴィーナスとアドーニス」っていうシェイクスピアの戯曲があるし、かの有名なルーベンスも「ヴィーナスとアドニス」という絵画を残しています。



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Peter Paul Rubens:「ヴィーナスとアドニス」
二人の間には問題児エロスの姿も。
こいつほんと問題児で、アポロンとダフネのエピソードなんてほんとアポロンが可哀想なのよ…



点と点が繋がるって、面白いですよね〜。


いやしかし。
今さらになって知る、シェイクスピアやギリシャ神話の面白さも去ることながら、こんな私にでも読みやすく面白く分かりやすく紐解いている阿刀田高さんの筆力に脱帽!



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阿刀田高 「シェイクスピアを楽しむために」
阿刀田高 「ギリシア神話を知っていますか」


このまとめも面白い。

NAVERまとめ:え?これも?身の回りのギリシャ神話



次は旧約・新約聖書を読んでみるつもりです。ワクワク。



どうでもいいけど、こういう日記って、書いてる私は超楽しいんですけど、読んでる人はだいたいつまんないんですよね。あっはっは。




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